ポメラニアンの皮膚の特徴
ポメラニアンの原産はドイツで名前の由来は、ドイツにあるポメラニア地方から。そんなポメラニアンは、毛が密で、ふわふわしていてかわいいですよね。特に子犬の頃なんてぬいぐるみのよう。ポメラニアンも、犬アトピー性皮膚炎や、膿皮症などいろんな皮膚の病気にかかりますが、その特徴的となると、アロペシアXかと思われます。ふわふわの毛が、どんどん減っていってしまうのです。
ポメラニアンによくある皮膚病
アロペシアX(脱毛症x)
「アロペシア」は「脱毛症」のことで、「x」は「原因不明」を意味します。すなわち原因不明の脱毛症となるのですが、厳密には、「原因が特定できなかった脱毛症」が正しいでしょう。他の犬種でもみられますが、圧倒的にポメラニアンに多いとされています。
初期には毛の質が変わります。この段階では、獣医師は気付けても、飼い主さんが「病院に行こう」とはならない段階です。やがて、全体的に毛がうすくなったと感じると、病院に行くことになるでしょう。当初、外側の硬い毛、まっすぐな毛が薄くなり、内側の柔らかい毛、ふわふわした毛が残ります。その内側の毛も綿状でクシャクシャとした様になり、段階的に、その内側の毛も薄くなってしまいます。最終的には、首から上と手足を残して毛がなくなってしまいます。
原因と治療について
ポメラニアンで、被毛が薄いからと言って、全てがアロペシアXとは限りません。皮膚の感染症やホルモン疾患など、毛が薄くなる可能性のある疾患を除外する必要があります。そして、調べた末に診断がつかなかった場合に、アロペシアXと診断されます。
アロペシアXの治療には、いくつかのものが報告されていますが、「これで必ず治る」というものがありません。一つ一つの治療法を試す必要があります。副作用の少ないものから、副作用を心配するものまで、いろいろです。どれが、合うかもその子によって異なります。
症例紹介
Case Studies
Case.03
ポメラニアン
11歳 メス
アロペシアX(脱毛症x)
初期には「全体的に毛がうすくなった」と病院に相談に来られることが多いように思います。 毛が全体的にうすくなるというよりも、外側の「硬い毛」が薄くなり、内側の柔らかい毛が残ります。 その内側の毛も綿状でクシャクシャとした様 […]