よくある皮膚病について

犬アトピー性皮膚炎

About Skin Disease

【犬アトピー性皮膚炎 】ってどんな病気

犬が体を痒がっていれば、犬アトピー性皮膚炎の可能性があります。ただ、犬の場合には犬アトピー性皮膚炎以外の皮膚の病気も十分に除外していく必要があります。 感染症も多いですし、ホルモンが関係していることや、免疫の病気、腫瘍があることもあります。まず、しっかりと皮膚の状態を観察し、感染症の検査を行っていきます。あとは皮膚の状態、毛の状態、どこの皮膚が悪いのか等々を観察して、最終的に犬アトピー性皮膚炎を診断します。最近は「アポキル」という良い薬があります。痒みを抑える薬です。ある程度の症状であれば、この「アポキル」で十分に治療していくことが可能です。もちろん薬が必要ではない軽症であれば、「アポキル」でも症状を抑えることが困難な重症もあります。ただし、犬アトピー性皮膚炎は、遺伝的や体質的な背景があると思われるため、完治は難しく、上手に付き合っていく必要があります。犬アトピー性皮膚炎はそんな病気です。

【犬アトピー性皮膚炎 】になる原因

人のアトピーとは異なり、原因は不明です。遺伝的な背景や体質などが関与しているのかもしれません。

【犬アトピー性皮膚炎 】の検査方法

この検査を行えば犬アトピー性皮膚炎と診断できるものはありません。犬アトピー性皮膚炎と診断するためのいくつかの項目があり、各項目に当てはまるかで診断していくことになります。また、皮膚の細菌や寄生虫感染症、腫瘍など、犬アトピー性皮膚炎と区別がつきにくい皮膚の疾患があるため、それらを除外していくことも診断には重要です。

【犬アトピー性皮膚炎 】の治療方法

犬アトピー性皮膚炎は、軽症から重症まで症状がグラデーションのようです。軽症の場合には、治療が必要とならない状態から、シャンプー療法等のスキンケアで十分な状態、内服薬をしっかり使用することが必要な状態、コントロールがかなり難しい状態まで、十犬十色と言えます。以前はステロイド剤に頼る場面も多くありましたが、最近ではよほどの重症な場面でしか使用されないようになりました。比較的副作用の少ない種々の内服薬や注射薬があります。症状に合わせて使用して、より良い状態を維持していくことが治療の目標になります。

症例紹介

Case Studies

Case.01

フレンチブルドック

2歳 オス

犬アトピー性皮膚炎

フレンチブルドッグは、犬アトピー性皮膚炎に悩んでいることが多いように思います。 今回のワンちゃんも、体の数か所に皮膚炎がみられますが、その中でも目立つのが目と鼻の 間の「しわ」の皮膚炎です。 この皮膚炎は特に皺襞(しゅう […]